まず気づく、知る

不登校の子どもがST気質だと気づくこと

人というものは、うまくいかないこと、不安になることに向き合わざるおえない時に、その現象に名前があると、それだけで安心できるものです。
長引く体調不良にも「病名」が付くと、例えそれが治らない病気だったとしても、対処法がわかったり病いとの向き合い方が見えたりして、真っ暗闇に一筋の光を見出だせます。

子どもの不登校にしても同じで、理由があると安心できるので親は躍起になって原因探しをします。
からかいやいじめがあるから、
起立性調節障害だから、
自傷行為があるから…。
そしてその原因を取り除き、「普通の生活」ができるようにとお母さんは奮闘します。

しかし、親としては当たり前と思えるこうした行為は、「病気」や「障害」を見ていても、子どもそのものは見ていません。
「なぜそうなったのか」を、もう一歩踏み込んで考えてみることが大切です。

すると行き着くのは、子どもには「特別な気質」がある、ということ。
発達障害の診断は関係なく、発達障害及びその周辺のグレーゾーンの子にも当てはまります。

この気質に家族支援メンタルサポート協会の森先生が「スペシャルタレント(ST)気質」と素敵な名称をつけてくれています。
発達に偏りがあり、アンバランスな子どもは集団生活に馴染めないため、現在の同質化を求める日本の教育では「困った子」として扱われます。
親も足りないところを補うことに必死になるばかり。

子どもにとっては合わないことを押し付けられた結果の不登校であり、非行であり、摂食障害なのです。
こうした思春期ブルーの症状は、ST気質が理解されないための二次障害として説明が付くと思います。
このST気質の子どもたちは思春期ブルーに陥ってはいますが、「ひらめき」「こだわりの強さ」「豊かな五感力」といった優れた才能があります。

この才能を伸ばし、生かせた人たちが、今の世の中を引っ張っているのです。
逆に言えば、普通のバランス型の人には突飛な発想力やとことんやり抜くこだわりがないため、新しく何かを生み出すことはなかなかできないということになります。
こういう発想のもとで子どもを見ることができれば、発達障害の診断をされていないグレーゾーンだからといって、普通にならなければ、と苦しむ必要はなくなります。

専門分野で活躍している方が、テレビなどのインタビューで「子どものころは学校に馴染めなかった」「いじめられていた」「小さいころから変わり者だった」と話しているのを聞いたことはないでしょうか?
そういう方たちに共通しているのが、その「変わった子」を肯定的に受け入れ、応援してくれる人の存在です。
両親が徹底して好きなことをやらせてくれた、というエピソードはよく聞く話。

そうはいっても超有名、超一流になるのはST気質でもやはり特別なことです。
そこまでではなくても、自分の好きなこと、得意なことをとことん追求して生活している人は、いっぱいいるのです。 
わが子がそうなれれば、それが一番ですよね。

「ST気質」を理解すると、障害や病気や症状ではなく、「その子そのもの」が見えてきます。
合わないところに居続けることで心もからだも蝕むより、その子のいのちがいきいきと輝けるようにするのが親の仕事だと思うのですが、いかがでしょうか?

ブログ記事に、「ST気質」についてカテゴリとしてまとめていますので、ぜひそちらも合わせてお読みください。
 

親が過干渉だと気づくこと

50年以上続く核家族を中心とした社会の仕組み、また同質化を求める教育システムなど、さまざまな要因が重なって、過干渉な親が増えています。

昭和40年代に子どもだった私たちは、幼稚園に入園する前の小さなころから親の目の離れたところで外遊びをするのが当たり前でした。
その私たちが親になってみると、親が見ていないところで子どもを遊ばせると心配される世の中へと変わっていました。
(親はどこ?何してるの?危ないじゃない。)
虐待を疑われることもあります。
お母さんはどこに行っても100点を求められ、真面目なお母さんはいい子に育てよう、人に迷惑をかけない子にしよう、と必死の子育てです。

それが当たり前の世の中ですが、子どもにとっては当たり前ではありません。
成長の過程で、10歳を過ぎる「つ離れ」のころから自分のやり方やタイミングでものごとに取り組みたくなります。
自分の決定権が大事な時期になるのです。

いくら母親の身体から出てきた子どもであっても、自分とは違う一人の人間であることに、親は気づかなければなりません。
人間は本来、どんな立場にあっても平等で対等なはず。
親だから上から目線が許されるということはないのです。

ところが、子どもの評価はそのままお母さんの評価という時代ですから、お母さんは自分の思い通り、望み通りにやってもらわないと困るのです。
子どもの手となり足となり、子どもに考える隙も与えず準備をし、子どもの前にレールを敷いて走らせます。
これが「過干渉」です。
子どものペース、タイミングでやらせることはなく、こうでなければ、ちゃんとできなければ、と母親が自分で作った枠に押し込めます。

ノーマルなバランス気質の子どもなら、母親のあまりのうるささに一瞬頭にきたとしてもやり過ごせます。
気分の切り替えもできるので、お母さんがいつまでも過干渉だとしても、本人がどんどん「大人の対応」を身に付けていったりします。
お友だちと親のグチを言い合ったり、部活で発散したりができるのです。

ところが、それがどうしてもできないのが「ST(スペシャルタレント)気質」。
こだわりが強く、自分のタイミングやルールが大事な子にとって、親の干渉や学校での集団生活は心身のエネルギー低下につながってゆきます。
それがつ離れの時期、概ね小学校4年生くらいから始まり、中学生くらいで爆発するのです。

登校しぶり、不登校、ひきこもり、非行、家庭内暴力、摂食障害、リストカット、自立神経失調症、起立性調節障害…。
こうした思春期ならではの「思春期ブルー」ともいえる子どもの現象は、子どもの持つ独特の気質の出かたと、親の過干渉の組み合わせで症状が変わりますが、根本は同じところにあります。

そういうことではありますが、私は、過干渉も一つの愛情表現だと思っています。
愛してるからこそ、お母さんは頑張ったのです。
その頑張りが、子どもの気質にマッチしなかったというだけで、深い愛情があるからこその過干渉です。
だから、お母さんは子どもが思春期ブルーになっているからといって、自分を責める必要もありませんし、むしろ大事に育ててきたことを自覚して、誇りを持ってほしいと思います。

ただ、子どもが思春期ブルーで困ってるならば、このまま同じ方法を続けていても子どもの心と身体を蝕むだけなので、愛情表現を変えていけばいいのです。
子どもの気質に合った方法に変えていけば、子どもは必ず思春期ブルーのトンネルから抜け出せることと信じています。

 

覚悟と謝罪。キーワードは勇気

(不登校の子どもの特徴が「スペシャルタレント気質」とやらに、なんだか当てはまる気がする…。
それに、自分はきっと過干渉な子育てをしてきてしまった…。)

「まず気づく、知る」で書かれている二つの内容が、まさに子どものことであり、自分のことだと感じられる場合は、このサイト及びブログで勧めている方法が向いているかもしれません。

親が子どもに独特の気質があることを認めず、過干渉な子育てをしているということは、実は目の前の子どもそのものを否定し続けているのと同じです。
親にそういう意識はなくても、子どもには自分がいつも否定され、非難され、拒否され、受け入れられていない感覚しか伝わっていません。
子どもの自己肯定感、自尊心は著しく低い状態にあり、自らの命を守るために不登校を選択しています。
これは脳からの指令でそうしているのであって、本人は学校に行かなければならないと思っているため、休んでいても安心して寛げないのです。
昼夜逆転、PCやゲーム、スマホなどへの過剰な集中は、特に不登校なりたての子どもの脳にとっては必要なこととなります。

命をかけて不登校している子どもに対して、親がぼんやりと(過干渉ね〜、そうかもしれないわね…。)と感じるくらいでは、この先過干渉そのものを排除するのは難しいので、やるからには覚悟が必要となります。
愛するが故の過干渉であったとしても、子どもの気質には合わなかったことを認め、それを子ども本人に謝罪し、これから自らが変わっていくことを宣言しなくてはならないのです。(※)

私は、それには「勇気」が必要だと思います。
自分が間違っていたと認める勇気。
「ST気質」や「過干渉」について積極的に学び、受け入れる勇気。
自分が変わる勇気。

学ぶことは、自分が変わることにつながる第一歩です。
一つ知識を得たことで、明らかに知らなかった時とは違う自分になれるのですから。

そういう前向きさを持って、思春期ブルーの子どもと向き合う勇気が必要です。

今まで長年続けていたやり方、染み付いた言葉遣いを変えていき、脳に新しい反応を上書きしないとならないわけですから、並大抵の努力では身に付きません。
自分を掘り下げ、見つめ直し、嫌な部分とも向き合う勇気が必要。
覚悟ができたら、次はいよいよ内観の世界に突入です。

※子どもの思春期ブルーの度合い、子どもとの関係具合により、いつ謝罪するか、宣言するかはそれぞれの親子で違います。
必ずしも謝罪してからでないと次に進めないわけではありません。
親子ごとにタイミングはいろいろあっていいと思います。

 

「自分を変えるための内観」のページへ
 

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